工場勤務

初めての工場勤務の話

10代女性 電子機器の製品出荷工場

私は以前タイミーにて電子機器の製品出荷工場で単発バイトを行いました。
工場勤務は初めての経験だったので少し緊張しましたが、いい経験になったと思っています。今日は、その時工場で働いたことについてお話ししようと思います。

この工場では、普段働いていらっしゃる従業員の方はもちろん、パートや派遣会社、アルバイトの人が多く働いていらっしゃった工場でした。年齢層は非常に幅広く、10代の若者から定年退職後の大人の方まで、男女問わずに多くの人たちが働いていました。

時給は約1100円ほど。休憩時間は1時間用意されていました。休憩時間には、工場内の休憩スペースでお昼ご飯を食べることができます。また、そこには自動販売機やコンビニも設置されていたので、朝忙しくてお弁当を作る時間のない人でも安心して働くことができます。さらにはウォーターサーバーも設置してあったため、とても使い心地が良かったです。
勤務内容は人によって異なりました。グループごとに分けられて、そのグループによって働く先や内容が全く異なります。途中で手が空いたときには別の部署に移動になったり他の部署を手伝ったりと、かなり流動性の高い職場でした。

私はベルトコンベアを流れてくる製品にシールを貼る作業をしました。一見簡単そうに思える作業でしたが、バーコードの種類によって配達先が分けられていたり、商品ごとにバーコードがそれぞれ区別されていたりと、一つミスをするだけで大きな影響が出てしまうので集中力を欠かさないことが重要な仕事でした。

そこの上司の方はとても優しい方で、初心者だった私にも仕事のコツや方法などを、一つ一つ丁寧に分かりやすく教えてくださいました。その方は仕事における注意点もきちんと教えてくださいました。

例えば、流れてくるベルトコンベアの先に落としてしまった荷物を取ろうとして、首から下げているICカードリーダーがベルトコンベアに引っ掛かってしまい、首が締められてしまうことがあります。
だからICカードリーダーは常に服の中に入れていないと危ないと言うことを、彼の実際の経験をもとに話してくださいました。
また、ベルトコンベアに指が巻き込まれると切断されてしまうので荷物の持ち方には十分に注意する必要があると教えてくださいました。仕事上の危険な面を前もって重点的に教えてくださったおかげで常に細心の注意を払いつつ、慎重に作業を行うことができました。

私はひたすらバーコードシールを貼る作業をしているときに、同じ作業の繰り返しのように思えてきてしまって何度も途中で挫けそうになりました。なので仕事をする上では集中力が非常に大事になってくると思います。また、数字を一つ間違えただけで取引先に多大なるご迷惑をかけてしまうので、指差し確認とまではいかなくとも一つ一つ丁寧にチェックしていくことが大切です。

作業は基本、立ちながら行います。
これは、小学校や中学校の理科室の椅子に背もたれがない理由と同じく、緊急時にすぐに対応できるためなのだとおっしゃっていました。また、立ちながら作業することによって、他の部署への行き来がしやすいと言うメリットもあります。
最近ではスタンディングデスクや立ち食いそばが注目されているので、今後は立ちながら仕事をする職場が増えていくのではないかと思います。

アメリカの研究では立ちながら作業を行うことによって座りながら作業を行うよりも高い集中力とパフォーマンスを発揮できることが報告されています。私も今回の仕事で、最初はきつかったけれど慣れて着た頃にはだいぶ楽になっていました。

この仕事のいいところはきちんと時間を守られていると言うことです。
集合時間ぴったりに始まって、お昼休憩の時間も予定通りに行われる。さらに報告をすれば残業の必要もなくなるのでキッチンと定時で帰ることができます。なので遠くに住んでいる人でも比較的働きやすいと思います。

この仕事を終えてからはものの物流に対する見方が変わりました。
今までは機械が全自動で行なっているのだと思っていた作業は、実は人の手で一個一個確認しながら行われていたのだと身をもって知ることができたので、ありがたさを感じることができるようになりました。

また、上司の方がしてくださった人生の話も非常に心に残っています。
彼はかつて音楽の道に進もうと考えていたそうなのですが、なんせ狭き門なので食べていくことができずに途中で挫折してしまったそうです。そこで彼は、比較的心身に負担の少ない工場で働くことにしたのだとおっしゃっていました。

工場ではいろんな人たちが働いています。
働く理由はみんな違えど、なんだかんだ充実してそうに思いました。工場勤務を経験できて本当に良かったと思っています。