健康と安全

深夜の肉体労働で体重大幅減量

40代女性 夜間の運送会社の倉庫でのレーン作業

私は運送業の夜勤労働をしています。
身長以上もあるかご台車いっぱいの荷物をレーンに載せる仕事です。
その後、荷物はレーンで各市町に分類されるのですが、かご台車の荷物は一度すべてレーンに載せなくてはなりません。
時間は22:00から6:00まで、休憩は1時間です。
荷物は軽い小物ももちろんありますが、季節によっては引っ越しに関連する家電や教科書、制服などの荷物もあります。
さらに、季節ごとの旬の野菜や果物の荷物も多く、お米は特に重い荷物です。
お酒など、飲料も荷物としては多く、さらに重い荷物です。
ですが、荷物をレーンに流して分類され、トラックに積み込むまでが夜間の仕事です。
必ず夜の間にすべての荷物をレーンに流し終えなければいけません。
一緒に働いているのは海外の留学生が多く、男性も女性も優しいのですが雑談をしている暇もありません。

荷物が重すぎて、量が多すぎて、仕事を始めて最初のころは何度も何度も吐いていました。
脱水でのどがカラカラになり、一気に水分をとっては吐く。その繰り返しでした。
もちろん仕事中に水分を飲んではいけない、という規則はないのですが、水分を飲んでいたら仕事が遅れてしまいます。
仕事のノルマはありませんが、周囲の人が一生懸命に働いているのに休んでいるわけにはいきません。
さらに、きつい仕事ですが一晩働けば10000円以上の収入になります。

私はもともと看護師をしていましたが、モンスターペイシェントに罵倒され、うつ病を発症しました。もともと働いていた看護師の仕事を続けられなくなってしまった私は8年もまともに働けない状況になっていました。
仕事ができなくても、受診料やお薬代が必要です。また、一切贅沢しなくても生活費や通信費だけでもお金は必要です。何年も働けないうちに借金まみれとなってしまいました。

夜間の物流の仕事は体力的に非常にきつい仕事ですが、借金を抱えている私にはやめるわけにはいかない仕事です。収入がいいことはもちろん魅力的です。そして、物流の仕事は必要以上の会話はなく、とにかく必要な仕事を精一杯こなせばいいのです。
つまり、うつ病で抑うつが強く、人とのコミュニケーションをとることがつらい私にとっても、働くことのできる環境なのです。

抑うつが強く、食事もろくにとれないので3か月で20㎏ほど体重は落ちました。
うつ病になり動けないうちに体重が増えていたので、この減量は理想的なものでした。しかし、一気に体重が減ったので体力的にも力仕事を続けることは本当につらく、仕事の後も疲労で食事がとれません。

幸いなことに作業は荷物をレーンに乗せるという単純な作業なので、気持ちが悪くても疲れてぼーっとしていても単純作業を繰り返すことはできます。

よほど体力に自信のある人でない限り、夜間の物流倉庫での仕事は体力的にかなり負担が大きく、女性にはつらい仕事だと思います。
単純な仕事ではありますが、誰にでもできる楽な仕事ではありません。とにかくきついのです。

さらに倉庫は多くのトラックが来て荷物を詰めるようになっているので、常にドアが大きく開いていて風が通るようになっています。
夏は非常に暑く、冬は非常に寒い、という環境です。
重い荷物を運ぶので多量の汗をかきます。その汗が冷えてますます体が冷えてしまいます。
冬は厚着をしてもしても寒くてたまらず、夏は汗でべとべとになります。しぼれば汗が滴るほどに汗をかきます。

物流で働き始めて2年近くなりますが、今でも夏は脱水に悩まされます。
仕事の終わりごろにはフラフラで帰り路を歩くのさえしんどいのです。
逆に、冬は手がかじかんで、指に力が入らない状況で重い荷物を持ち運ばないといけないので、両手が痛くて痛くてたまりません。軍手をしていても、その痛みは軽減されることはありません。

夏も冬もきつい仕事ですが、かご台車を運んでくれる他のスタッフさんにお礼を言ったり、重い荷物に困っているときに隣のスタッフさんに助けてもらったり、少しずつ周りの人ともコミュニケーションをとれるようになってきました。
肉体労働の厳しさは変わりません。いつもいつも必死で働いて、仕事中はもちろん、仕事の後も体調不良を感じています。
ところが、周囲のスタッフさんと話せるようになってきたことで精神的に少し楽になってきました。
くじけそうになることは多々ありますが、周囲の人に励まされ、優しい言葉をかけてもらうことで仕事にやりがいも感じられるようになってきました。

しんどい仕事ではありますが、運動することはうつ病にもいいと精神科の先生にも言われています。
過剰な運動だという自覚はありますが、定期的に動くことでいい活動にもなっていると思います。

流の仕事は非常に厳しく、誰にでもおすすめはできませんが体を動かすことが好きな人には楽しい仕事かもしれません。
体力自慢の方はぜひ試してください。