工場勤務

食品工場で働くことのメリット・デメリット

40代男性 食品工場で品質管理

私は食品工場で約20年以上勤務をしており、品質管理の仕事を行っています。
具体的には、製造された食品が安全で規格内のものなのか確認するために、食中毒菌がいるかどうかを検査したり、塩分や水分など栄養成分を分析しお客様に正しい情報を伝達するための仕事です。
また、従業員が衛生的な作業を行うために手洗いや清掃の仕方などについても指導したりもします。

メリット1 仕事は覚えやすい

食品工場で働くメリットの一つ目としては、比較的単純作業が多く誰でも比較的早く業務になじむことができる点があげられます。
特に製造担当者は製造工程の部分的な工程をピンポイントで担当することが多いため、一つの作業を黙々と進めることができます。そのため、人とコミュニケーションをとるのが苦手という方にも取り組みやすい仕事ということができます。
ただし、全体の管理を行うポジションの社員については、製造工程全体を管理する必要があるため様々な人とコミュニケーションをとる必要があります。

メリット2 製品を安価に購入可能

食品工場で働く二つ目のメリットとしては、自分たちで製造した食品を社員割で安く購入することができる点です。
製造された食品が規格外となった場合や、賞味期限が近い在庫は安く社員割引で販売されることがあります。
また、自分たちの作った商品がどのような味をしているかを従業員に確認させるために無料で社員に配るケースもあります。自分達で作った商品を食べることは、一段と美味しく感じられますし、それが次のモチベーションにも繋がります。

メリット3 同僚と仲良くなりがち

三つ目のメリットは、休憩時間は仲の良い人で集まり楽しく食事や休憩をとることがあげられます。
食品工場はパートさんが多いのですが、比較的年配の女性の従業員が多くよくお菓子を配ったりし和気あいあいとした雰囲気のことが多いです。人間関係は良好なケースが多いのもメリットです。

食品工場で働くことのデメリットもあります。

デメリット1 給料は安い

デメリットの1つ目は、比較的給与水準が低いことが多いということです。
この業界は薄利多売であることが多く、そのためかなり人件費を抑えていることが多いため一人一人の給与は低いことが多いです。そのため、離職率が高いのもこの業界のデメリットです。

デメリット3 休日が少ない

デメリットの二つ目は、休日が少ない工場が多いということです。
私の場合、コンビニのお弁当を作る工場で働いているのですが365日24時間稼働なので休日は土日祝と暦通りに取ることが難しく、また連休を取るのも難しい状況です。
正月やお盆、ゴールデンウイークなど世間が休日の日でも出勤しないといけませんので、この点はデメリットです。

デメリット3 監査の厳しさ

デメリットの三つ目は、取引先の指導や監査が厳しいことです。
コンビニの工場の場合、委託されている立場であるためコンビニ本社の監査が定期的に入ります。場合によっては数日に渡る厳しい監査が行われ、様々な指摘を受けます。指摘を期限内に改善しなければ、取引量が減らされたり場合によっては取引中止などのペナリティーが課されます。
私は品質管理を担当していることもあり、清掃面で不十分な点を指摘されたり書類に不備があるなどの多くの指摘を受けます。その指摘に対して期限内に改善し改善報告書を先方に提出する必要があるため、非常に業務としてはハードです。
この監査も、場合によっては抜き打ちで行われることもあり事前準備ができないケースも多々あります。いつ監査員がきてもいいように常に工場の管理をしっかりしておく必要があるため、日々のプレッシャーが大きいです。
また、製造され出荷された商品に対してクレームが入ることが何度もあるのでそのたびに原因を調査し改善を行います。
その際、改善報告書を作成しお客様に提出し謝罪を行います。謝罪を行ってもお怒りのままのお客様もいらっしゃるため、対応が非常に難しいケースが多々あります。
お客様をなだめ納得していただくまでにかなりの時間を要するケースもあり、その間通常業務がたまり残業に発展してしまいます。

 

以上のように今私が働いている食品工場のメリット・デメリットを見てきました。
食は私たちの生活にとってなくてはならないものであるため、広く社会に貢献できるため非常にやりがいを感じる仕事です。一方で、食は人の体内に入るものであり、命にも関わるため最善の注意が必要であるため、より厳しさを求められます。

食を通して広く社会に貢献したい、そのために食の安全安心を守るためにはどんな厳しさにも対応できる、という方にはよい仕事内容でしょう。少なくても私は今の仕事に対してやりがいを感じており、これからもこの仕事を通して社会貢献していきたいと考えています。

少しでもお客様に喜んでいただけるよう日々改善を進めることは、自分のスキルアップにもつながり充実感があります。